約 30,346 件
https://w.atwiki.jp/kskani/pages/66.html
【オープニング】 NO. タイトル 作者 登場人物 000 オープニング ◆4etfPW5xU6 草壁タツオ、長門有希、キョン、渚カヲル 【未明】 NO. タイトル 作者 登場人物 001 マジカル小砂たん第1話「ネコミミモードで空を飛べ!」 ◆qYuVhwC7l. 小泉太湖(小砂) 002 始まりは今! ◆U85ZpF.SRY モッチー、涼宮ハルヒ 003 怪奇! 格闘カエル男の恐怖 ◆2XEqsKa.CM 冬月コウゾウ、タママ二等兵 004 アサシンの誇り ◆YsjGn8smIk ラドック=ランザード 005 ○ッ○全開! ハートばっくばくだぜ~っ!! ◆UEKOaPpMOY スエゾー、オメガマン 006 殖装、ガイバーⅨ! ◆Mpg2bVkbfc ノーヴェ、ネオ・ゼクトール、リヒャルト・ギュオー 007 時をかける少女? ◆VsIl7eA2DE ヴィヴィオ、惣流・アスカ・ラングレー、朝比奈みくる 008 Contacting ファイティング・コンピューターVS対コンタクト用ヒューマノイド・インターフェイス ◆LQxnEUL7WA ウォーズマン、朝倉涼子、草壁メイ 009 少年少女と、変態 ◆/PADlWx/sE 碇シンジ、川口夏子、雨蜘蛛 010 となりのケロロ ◆h6KpN01cDg ケロロ軍曹、草壁サツキ 011 0号ガイバーの憂鬱 ◆4etfPW5xU6 キョン、日向冬樹 012 新しい上司はケロン人、ボディランゲージは歯が立たない ◆NQqS4.WNKQ スバル・ナカジマ、ガルル中尉 013 ファースト・アラート ◆S828SR0enc 高町なのは、加持リョウジ 014 戦慄! 俺の心に恐怖心! ◆2XEqsKa.CM アプトム、悪魔将軍 015 たまにはロリコンもいいよね!!! ◆U85ZpF.SRY 佐倉ゲンキ、キョンの妹 016 Bonno meets Sein ◆321goTfE72 水野灌太(砂ぼうず)、セイン 017 遠い日の記憶胸に抱きしめて ◆UVMoz3I/eM ハム、キン肉万太郎、アシュラマン 018 キン肉マン、大地に立つ ◆0O6axtEvXI キン肉スグル 019 たとえ消えそうな、僅かな光だって ◆w2G/OW/em6 ゼルガディス、フェイト・T・ハラオウン 020 対有機生命体コンタクト用インターフェースは電気娘の夢を見るか? ◆mk2mfhdVi2 ウォーズマン、朝倉涼子、草壁メイ 021 超能力少年、そしてとなりのストーカー ◆m0TQE.IDWQ 古泉一樹、トトロ 022 ドロロ死す!? であります ◆YsjGn8smIk ドロロ兵長、リナ=インバース、ゼロス 023 決意! 駆けろガイバーⅠ ◆2XEqsKa.CM 深町晶 024 伝説への道は始まらない ◆qktWt/ap1Q ナーガ 025 さらば! オメガマンの巻 ◆/PADlWx/sE スエゾー、オメガマン 026 闘将(たたかえ)!古泉仮面 ◆NIKUcB1AGw 古泉一樹、トトロ、アシュラマン 027 つよきす~mighty heart~ ◆h6KpN01cDg モッチー、涼宮ハルヒ、ヴィヴィオ、惣流・アスカ・ラングレー 029 孤島症候群 ◆a.Db6/XzHU キョン 031 とある魔術の超電磁砲 ◆0O6axtEvXI 悪魔将軍、フェイト・T・ハラオウン 032 果タシテ、無知トハ罪ナリヤ?(前編)(後編) ◆qYuVhwC7l. ゲンキ、キョンの妹 033 月夜の森での出会いと別れ ◆321goTfE72 ネオ・ゼクトール、ノーヴェ、雨蜘蛛 034 静止した闇の中で ◆S828SR0enc 川口夏子、碇シンジ、朝比奈みくる 037 君、死に給うこと勿れ ◆h6KpN01cDg 高町なのは、加持リョウジ 038 腹黒! 偽りの共鳴 ◆2XEqsKa.CM 小泉太湖(小砂)、冬月コウゾウ、タママ二等兵 039 咆哮! 軍曹入魂大演説…の巻 ◆NIKUcB1AGw ケロロ軍曹、草壁サツキ 028 怪物の森 ◆S828SR0enc ホリィ、ゼロス 【明け方】 NO. タイトル 作者 登場人物 041 銃弾と、足音 ◆S828SR0enc スバル・ナカジマ、ガルル中尉、水野灌太(砂ぼうず)、セイン 030 接触! 怒涛の異文化コミュニケーション! ◆2XEqsKa.CM リヒャルト・ギュオー、ドロロ兵長、リナ=インバース 035 月下の狩猟者 ◆KKid85tGwY オメガマン 036 強殖装甲リリカルシスター ◆U85ZpF.SRY キョン、佐倉ゲンキ、キョンの妹、ナーガ 040 闇の中の暗殺者 ◆bD004imcx. ラドック=ランザード 042 風がそよぐ場所に僕らは生まれて ◆YsjGn8smIk 涼宮ハルヒ、ヴィヴィオ、惣流・アスカ・ラングレー、モッチー、ゼルガディス 043 規格外品と規格外生命体達 ◆321goTfE72 深町晶、スエゾー 044 Triple 『C』 ~超人/超能力者/超…生物?~優しい隣獣 ◆qYuVhwC7l. 古泉一樹、トトロ、アシュラマン 045 はじめてのこくご ◆0O6axtEvXI ホリィ、ゼロス 046 ONIGUNSOWと、AMBIVALENCE ◆U85ZpF.SRY ケロロ軍曹、草壁サツキ、タママ二等兵 047 復讐の狼煙を上げろ ◆KKid85tGwY ネオ・ゼクトール、ノーヴェ 049 Here we go! go! ◆mk2mfhdVi2 佐倉ゲンキ、キョンの妹 050 犯罪! 拉致監禁○辱摩訶不思議ADV! ◆2XEqsKa.CM ウォーズマン、リヒャルト・ギュオー、朝倉涼子、雨蜘蛛、草壁メイ 051 上と、下(前編)(後編) ◆S828SR0enc 高町なのは、小泉太湖(小砂)、冬月コウゾウ、加持リョウジ 052 万太郎 Go Fight! ◆NIKUcB1AGw ハム、キン肉万太郎 054 死闘の果てに… ◆MUwCM75A2U アプトム 056 白く還りし刻 ◆S828SR0enc ラドック=ランザード、ゼルガディス・グレイワーズ 058 碇シンジがああなったワケ ◆321goTfE72 碇シンジ、川口夏子、朝比奈みくる、ハム、キン肉万太郎 059 リリカルスバルたん第3話「ツバメモードとケロン人」 ◆YsjGn8smIk スバル・ナカジマ、ガルル中尉、ジ・オメガマン 【明け方 放送直前】 NO. タイトル 作者 登場人物 048 God Knows……倦怠ライフ・リターンズ ◆h6KpN01cDg 涼宮ハルヒ、キョン、ヴィヴィオ 055 夢で会いましょう ◆mk2mfhdVi2 ドロロ兵長、リナ=インバース 057 悪魔将軍は動かない~エピソード3 廃屋~ ◆NIKUcB1AGw 悪魔将軍 053 本の森の中で…/CODE N 心に愛が無ければ、スーパーヒーローじゃないのさ ◆qYuVhwC7l. キン肉スグル、ヴィヴィオ 【第一回放送】 NO. タイトル 作者 登場人物 060 第一回放送 ◆S828SR0enc 草壁タツオ、長門有希
https://w.atwiki.jp/lls_ss/pages/177.html
元スレURL 梨子「...」サワサワ千歌(!! ...まさか、痴漢!?) 概要 スタイリッシュ中二痴漢バトル タグ ^Aqours ^μ’s ^A-RISE ^理事長 ^カオス ^バトル 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/animerowa/pages/197.html
長門有希の報告 ◆S8pgx99zVs 現在の状況に関する長門有希の推測 尚、長門有希が他にも存在する可能性を考慮し、この報告において主観を持つものを 以後、長門有希(A)。略して長門Aと呼称する。 状況の確認 地球(※1)-日本を基準としたXXXX/XX/XX XX:XXより、認知の断絶(※2)を挟み、 情報統合思念体を基準とした絶対座標位置及び時間平面の特定のできない空間へと 転移(※3)させられ、そこでギガゾンビを自称する存在(※4)より、同空間内に集められた 他の存在(※5)との生存競争を命じられる。この時使用された言語を長門Aは地球の 日本語と認知(※6)。その後、再び認知の断絶を挟み絶対位置、時間を特定できない 空間へと転移させられる。 この状況を長門Aの主観が認識してから情報統合思念体との接触ができなくなっている。 また、情報解析及び情報連結、情報連結解除にもなんらかの制約が掛かっており、 その能力を十分に発揮できない(※7)でいる。 制約として長門Aの有機デバイスに首輪(※8)が装着されており、ギガゾンビの提示した 規則(※9)に抵触すると爆破(※10)される仕組みになっている。 ※1 固有名詞。 ※2 断絶されていた期間は推測不能。 ※3 認知の断絶があるため必ずしも転移と特定できないが、主観での認識として便宜上こう書く。 ※4 情報解析が不可能であったため存在の特定は失敗。 ※5 多種多様の存在、前記の理由で特定には失敗。 ※6 ただし、情報親和喚起法による伝達の可能性もあるため確定はできない。 ※7 程度、また回復の方法については調査中。 ※8-1 装着者の頚椎を基点とした絶対座標設定を持っており、物理的な方法での排除は不可能。 ※8-2 但し、その前提である首輪の機能を阻害すればその限りではないと推測される。 ※9 首輪を外そうとする。進入を禁止された区域に立ち入る。 ※10 有機デバイスの頭部を破壊できる物理的威力があり、情報内に不可避の属性を持つ。 現時刻から起こす行動の指針を立てる前提として、現状に陥った原因を推測する。 1.涼宮ハルヒの情報改変能力が原因とする 現在までに認識している情報から推測するに、可能性は低い。 まず、涼宮ハルヒから放出される情報因子を発見できていない。 また、涼宮ハルヒの思想、理念、脳内情報に繋がる状況ではない。 それらに加え、涼宮ハルヒの認識していない長門Aの能力に制限が加えられていること。 2.情報統合思念体が原因とする 可能性が高いのは急進派の工作という場合。 ただし、その場合彼らの理に合わない雑多な情報が多すぎる。 だが、彼らが地球上のなんらかの情報デバイスを介してこれを実行しているのなら その疑問は払拭される。 この場合、この空間内に存在する涼宮ハルヒは本人である可能性が高い。 3.長門有希が原因とする A. 長門Aが本来の長門有希の情報内に作られたシミュレーション用情報だとする場合。 この場合あらゆる不合理が解決されると同時に、推測が意味を成さなくなる。 B. 長門有希になんらかの情報欠陥が発生していた場合。 この場合もA.と同様にあらゆる不合理が解決されると同時に、推測が意味を成さなくなる。 これらが原因の場合、長門Aの観点から問題を解決することは困難。 4.ギガゾンビが原因とする ギガゾンビ及びなんらかの存在が実際にこの状況を起こしているという場合。 これはあらゆるパターンの中でも危険性が高い部類に入る。 長門Aに制約が掛けられている現在、この状況を解析、解決することは困難であると推測。 その他、可能性が稀薄な例については割愛。 前項での想定から導き出される今後の方針。 1.情報統合思念体との接触 問題の根幹である情報統合思念体との接触に関する制約の解決。 2.空間構成情報の収集 空間構成情報を収集、解析し、構造の把握。 3.涼宮ハルヒとの接触 涼宮ハルヒと接触し、それが本物であった場合保護する。 偽者であった場合は構成情報を解析し、情報を収集する。有機体の生死は問わない。 4.朝倉涼子との接触 朝倉涼子と接触し、その構成情報を解析し、情報を収集する。 指示下にある場合、協力させる。 そうでない場合、有機体の生死は問わない。 5.キョンとの接触 キョンと接触し、それが本物であった場合保護する。 偽者であった場合は構成情報を解析し、情報を収集する。有機体の生死は問わない。 6.長門Aの保護 長門Aの状態を保全するよう努める。優先すべき問題がある場合はそれに限らない。 また、上記の行動と併せて情報の解析を進め現状の把握し、脱出方法を模索する。 月の光も入らぬ濃い森の中を苦もなく歩いていた長門有希は、 何かに気付くとそれに近づいた。 一人分の足跡――だがただの一人では不自然な足跡。 足跡から推測される靴の種類、履いている人間の性別、体格、体重。そして歩き方。 それらから見ると、この足跡はやや深く、歩幅は短く、体重のかかる位置が不自然。 何か、もしくは誰かを背負っていると推測される。 誰か?長門有希は神経を集中し、空間内に残る手がかりを探し――見つけた。 風に流されずに残っていた僅かな整髪料の匂い――涼宮ハルヒの匂い。 断言はできないが、現在唯一の手がかり。 長門有希は足跡を追い、暗闇を駆け出した。 【D-7/森の中/1日目-深夜】 【長門有希@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:健康 [装備]: [道具]:支給品一式/タヌ機/S W M19(6/6) [思考]:ハルヒ(足跡)を追う/朝倉涼子を探す/キョンを探す ※不明だった支給品は”S W M19(装弾数6/6発)”に設定しました。次元大介の愛銃です。 時系列順で読む Back 淵底に堕ちた鷹 Next 子供と大人 投下順で読む Back 彼女の死を乗り越えて Next 悲劇 27 Fact or Fiction? 長門有希 98 罪悪感とノイズの交錯
https://w.atwiki.jp/animerowa/pages/349.html
KOOL EDITION ◆FbVNUaeKtI 私は無力だ。 多少の語弊はあるかもしれない。けど今、この場において私は無力だった。 確かに私は、通常の有機生命体には使用不可能な能力を行使できる。 だけど、この世界では。情報統合思念体へのアクセスも出来ず、能力も制限されている現状では。 私の力を上回る有機生命体も少なからず存在していて。 私は無力だ。だからこそ、『怖い』 データの破壊が。自身の消滅が。 初めて実感する、暗く濃密な死の存在が。 「死にたくない」 ただ、その呟きだけを繰り返しながら、私は部屋の隅で膝を抱えていた。 動けない。動きたくない。だからこのまま、すべてが終わるまで隠れていよう。 誰にも見つからないように。誰にも出会わないように。誰にも殺されないように。 「死にたくない」 鞄から取り出しておいた鎌を、じっと見つめながら繰り返す。繰り返す。 右手にしっかりと握られたそれは、私の持つ唯一の保険。 時間をかけて切れ味を増した刃は、侵入してくる者に死を振りまくための物。 そうだ、分銅も強化しよう。追尾機能をつければ、確実に相手を殺せる。 確実に私は死なない。確実に私は生き残れる。 ・・・ほんとに? ほんとに、この方法で生き残ることが出来るの? 唐突に疑問が浮かぶ。 たとえ、武器を強化したとしても、より強い敵―例えば先ほどの青年、劉鳳などが現れたらどうする? ここは遊園地から、そう離れた場所というわけではない。 他に建築物が多数存在するとはいったって、彼がここを見つけ出す可能性は無いとは言い切れない。 それ以外にも危険な生命体に存在を感づかれたら? そもそも、この場所が禁止エリアに指定されたら? ここに篭っていれば確実に生き延びれるわけではないのだ。 じゃあ、どうする? どうすれば、生き残れるの? 「冷静に。冷静に考えなさい・・・」 自分を叱咤しながら、思考する。私がこの先、生きのこるためにはどうすればいい? こちらが不利な状況で強い相手とも戦える、そんな方法はあるの? 例えば、何の能力も有していないはずのキョン君が、未だにここで生存している。その理由は何? 「・・・仲間」 そう、その方法はおそらく、徒党を組む事。 自分よりも強い存在に防衛してもらう事で、自らの生存確率を高める。 おそらくはキョン君やその他の無力な有機生命体はみな、この方法を取っているんだろう。 さらに数量が増せば増すほど、対外的な力も増していく。生存確率は更に高まる。 つまり、私が生き残るためには無力な有機生命体を装って、集団に入り込むのが最善。 要は涼宮ハルヒを観測していた時と同じ事だ。 「とすると、問題はひとつね」 この方法を取るにあたっての最大の障害。 それはもちろん、私の今までの行為を知っている人間だ。 劉鳳に野原ひろしという名の少年、桃色の髪の少女。それから場合によっては、キョン君と長門さんも。 この中で、すでに死亡している野原ひろしを除くと残りは4名。 キョン君や長門さんは、協力関係を結べる可能性もあるから除外。 夜に出会った名前も知らない少女。彼女はすでに死亡している可能性もあるが、用心に越したことは無い。 「そういえば、彼女とは約束をしてたっけ」 自分の駒となって他の参加者を殺すこと。その命令を、恐怖と一緒に心に刻み込んだんだった。 もし、あの約束を律儀に守っているようなら、彼女と組むのもいいかもしれない。 だから、あの少女は保留。よって、今、もっとも危険なのは劉鳳。 彼の口によって私の情報が広まる事は避けられないだろう。なら、どうすればいい? 私が朝倉涼子という存在だとわからないよう、容姿をつぶしてしまえばいい。 顔でも潰したら、それでもう、誰にも判別はつかなくなるだろう。 右手にしっかりと握られた鎌を見つめると、私はおもむろにその刃を自らに向けた。 一時間後。意を決した私は、戸口の影から顔をだす。 周囲に人影は無い。それを確認した私は、そっと屋内に戻った。 と、不意に木の葉の擦れる音が響き、それと一緒に穏やかな風が玄関に吹きこむ。 あらわになった首筋に直接、空気の流れを感じた。 ・・・多少、迷った挙句。容姿の問題に対して、私は髪を切断する程度にとどめていた。 人相を潰すのは確かに効果的だけど、同時に短絡的でもあるだろう。 顔が切り刻まれていたら、相手に余計な警戒を抱かれかねない。 短くなった髪を触りながら、私は黒色のコートを羽織る。 それは、この家で唯一発見した、まともな衣服。 少し暑苦しいが、それはしょうがない。死ぬよりはましなのだから。 ともあれ、これ以外の衣服を手に入れる必要もある。 こんな、上から身につけるものなどではなく、制服の換えになる衣服が必要なのだ。 強化し、編みこんだ髪を懐に忍ばせて・・・私は行動を再開した。 【F-4民家付近/1日目/昼】 【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:側頭部に傷(少し回復)、首までの短髪、死に対する恐怖 [装備]:鎖鎌(ある程度の強化済み)、黒いコート、布状に編みこんだ髪(ある程度の強化済み) [道具]:支給品一式(食料無し)、ターザンロープの切れ端@ドラえもん 輸血用血液(×3p)@HELLSING、SOS団腕章『団長』@涼宮ハルヒの憂鬱 [思考・状況] 1:遊園地から離れつつ換えの衣服を探す 2:集団に潜り込み生存確率を高める 3:劉鳳に対して最大の警戒をはらう 4:桃色髪の少女が約束を守っているようなら組んでもいい 基本:絶対に死にたくない ※鎖鎌の切れ味が強化されています。 ※布状に編みこんだ髪は硬度を強化されていますが、ナイフが通りにくい程度です。 時系列順で読む Back 彼は信頼を築けるか Next Standin by your side! 投下順で読む Back 彼は信頼を築けるか Next Standin by your side! 141 二人の少女 恐怖のノイズ/二人旅 朝倉涼子 158 圧倒的な力、絶対的な恐怖
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/3403.html
一日目のマエノヒ 「じゃあね、長門さん。また明日。夜遅くまで、本読んでちゃだめよ。」 そういって、朝倉涼子は手を振りながら、エレベーターを降りていった。 さて、今日の晩御飯は何にしよう。最近、カレーばかり食べているからたまには、違うものを食べないと。 などと、考えているうちにエレベーターは7階に止まった。エレベーターから降りて、708号室へと向かう。鍵穴に鍵をさしこみ、ドアを開ける。中は、暗闇につつまれていた。 私は、壁についたスイッチで電気をつけ、本の他には何もない、閑散とした部屋に座り込んだ。 一人暮らしはつい最近始めたわけではないので、一人でこの部屋にいることも、もう慣れた。だけど、たまに一人でいることがたまらなく寂しく感じることがある。 今日はそんな日だ。 朝倉涼子でも呼ぼうか。いや、彼女は今日は塾があるとかいってたっけ・・・。 私は、他に呼べるような人を考えた。よく考えたら、この部屋にあがったことのある人は数人しかいない。 朝倉涼子は、ほぼ毎日のように来ている。他は、去年の12月、ここでクリスマスパーティをやったときに来た、涼宮ハルヒ、朝比奈みくる、古泉一樹、そして・・・。 一昨年の12月の出来事が、脳裏をかけめぐる。朝倉涼子の話に生返事を返しながら、黙々とおでんを食べていた『彼』。あの次の日、彼は消えてしまった。私の目の前で。 あの時、部屋にいた他の3人は驚いていたが、私はなぜかそれほど驚かなかった。なぜだろう。よく分からないが、あの時の私は、彼がどこかへ行ってしまうのではないかと思っていた。 あの、おでんを食べた日もそうだ。おでんを食べる前に帰ろうとした、彼を引き止めたのも、彼がそのままいなくなってしまいそうだったから。 だから、彼が帰るとき、彼に明日も部室に行っていいかと言われたときは嬉しかった。ひょっとしたら、彼がいなくなるというのは、私のただの思い過ごしじゃないだろうか、そう考えもした。 しかし、次の日、あの3人をつれてきた彼は、白紙の入部届けを私に渡してそのまま・・・。 今、何時だろう。 7時過ぎぐらいだろうか。 なぜか、何もする気がしない。早く眠りたい。 エレベーターの中で考えていたことなど、すっかり忘れ、私はレトルトのカレーを食べた後お風呂に入り、この後普段は読書をしているのだが今日はそんな気分にもなれずにそのまま布団にもぐりこんだ。 ・・・・・・忘れよう。 ・・・・・・『彼』はもういないんだ・・・・・・。 一日目[ニチヨウビ] 昨日、早く眠りすぎたせいか、午前6時に目が覚めてしまった。二度寝する気にもならなかったので、簡単な朝食を済ませた後、読書に耽ることにした。 今読んでいるのは、恋愛小説。学校では、いつもSFなどを読んでいるがたまにはこういうのを読むのも悪くはないだろう。 こうして、私は文章の世界へと入り込んでいった・・・。 私が文章の世界から帰ってきたのは、7時40分くらいだったろうか。 ふいに隣の部屋から物音が聞こえてきた。 泥棒?でもここは7階、窓から入るのも不可能に近いだろう。では、何?危険なものだろうか。とりあえず包丁でも取りにいったほうがいいのだろうか。 包丁を取りに台所へ向かおうとした私は、次の瞬間信じられないものを目にする。 「・・・・・・・・・・・・」 襖が急に開き中から一人の少女が出てきた。 え?一瞬、頭がおかしくなったのではないのかと思い、目を閉じてから、もう一度おそるおそる開けてみる。 「・・・・・・・・・・・・」 間違いない。そこには私そっくりな、いや、紛れもなく私そのものが立っていた。 「・・・・・・心配しなくていい。私はあなたに危害を加えたりはしない。」 私はよっぽど動揺していたのだろう。 目の前のもう一人の私は、無表情ながら、すこし心配したような顔で私にそういった。 「私が急に現れたから驚いているかもしれない。けど、今は時間がない。とりあえず話を聞いてほしい。私は・・・」 と、目の前の少女は話し始めた。 その話によると、このもう一人の私は、こことは違う別の世界から来たらしく、この世界の涼宮ハルヒに用があって来たらしい。 とはいえ、目の前の自分から、こんな話をされてもすぐに信じるわけにはいかず、私はただぽかりと口を開けて、彼女の話を聞いていたが、彼女の次の言葉には耳を疑った。 「私の世界では、一般的に『キョン』と呼ばれている有機生命体が存在する。彼は、一時的にこちらの世界に存在していたことがある。」 え・・・?『彼』が存在する世界?このもう一人の私は、彼がいる世界から来たっていうの? 「今、この世界に存在しない『彼』。もう一度会いたい?」 目の前に立っている少女は私に向かって、そう言った。 しかし、私は正直何が何だかまったく分からなかった。 本音を言うと、会いたい。会いたくて、会いたくて、仕方がない。 この一年間と少しの間、私の前で消えていった『彼』のことをずっと思い続けていた。 しかし、本当にそんなことができるのだろうか。 「この世界に長門有希と呼ばれる生命体が二人も存在することはあってはならないこと。あなたには、私がこちらにいる間、向こうの世界に行って欲しい。」 ・・・分からない。今、目の前で何が起こっているのかさっぱり理解できなかった。 だけど・・・『彼』に会える? ずっと、思い続けていたことが叶うの? そう思ったとき私の頭の中で何かのスイッチが入った。 「・・・・・・行きたい。彼がいるその世界に。あなたの世界に・・・・・・。」 よく考えたら、こんな小説の中のような出来事、起こるはずがない。 しかし、この時の私はそんなことは思いつきもしなかった。 彼に会いたい。 ただ、それだけだった。 「・・・・・・そう。」 といって彼女は少し何かを考えるような目をしてから私の手をとってこう言った。 「目を閉じて。」 私は言われたとおりに目を閉じた。そうすると彼女はなにやら早口でつぶやき始めた。 何をいっているのだろう。 「・・・・・・もういい。目を開けて。」 目を開けた私の周りには何だかよく分からないカラフルなものが漂っている空間が広がっていた。 そして、目の前には、周りの風景にはあまりにも似合わない木製のドアがあった。 私は、これまで驚きの連続だったからか、それほど驚いていなかった。 「ここは、2つの世界をつなぐ空間。このドアは、私の世界の駅前の喫茶店のトイレにつながっている。」 ・・・・・・なんで、そんなところにつながっているのだろう。 「現在、午前8時。彼は、今、喫茶店にいる。まもなく、このドアをノックするだろう。」 こんな朝早くから喫茶店でなにをしているのだろう、などと考えていると、彼女は私の顔に手をのばし眼鏡を外して、自分の顔にかけた。 「こちらの世界で私は眼鏡をかけていない。それにあなたも合わせるべき。あと、この本を彼に渡して欲しい。」 そういって、彼女は分厚いSFものの本を私に渡した。 先にいっておくが私は眼が悪い。眼鏡がないと、本も読めない。 眼鏡を外したままで、どのように過ごせばいいのかとか、この本はいったいなんなのかとか、いろいろ聞こうとした。 しかし、その時、ドアをノックする音が聞こえた。 「彼が来た。わたしは向こうの世界へ戻る。あなたは、そのドアを開ければいい。」 そういって、もう一人の私は、カラフルな空間にどこからともなく現れた穴の中に入り、その穴はすぐに閉じてしまった。 頭がクラクラする。すごい急展開。もう、何がなんだか分からない。 何?これは、よく出来た夢だろうか? でも・・・・・・。 私は、目の前のドアに目を向けた。 行こう。行くしかない。 私は、高まる気持ちを落ち着かせてから、ゆっくりと異世界へのドアを開けた。 「長門・・・・・・?」 私が異世界で最初に見たのは、きょとんとした『彼』の顔だった。 ~Different World s Inhabitants YUKI~ニチヨウビ(その三)~へ続く~
https://w.atwiki.jp/kobayashiinochi/pages/24.html
事件について トップページ 事件の始まり 裁判の経緯(時系列) 小林さんの面会時の様子 Q&A 何をすればいい? あなたにもできる事 この事件をとりあげたメディア この事件の関連リンク 小林さんの命を守るネットユーザーの会公式サイト 小林さんの命を守るネットユーザーの会ブログ 会mixiコミュニティ つぶやきいわぢろう(耳を疑いました…西武線痴漢事件“指が動かないのに”控訴棄却) 話はそれからだ 再審えん罪事件全国連絡会 ここを編集
https://w.atwiki.jp/animerowa/pages/376.html
二人だけの第三楽章~復讐の炎は地獄のように胸に燃え~ ◆5OBhuaMu0o やっぱり嫌悪感しか浮かばない。 あの仮面の男の、酷い演説。 ルイズは木にもたれ掛かり、愛しいサイトの首を抱きしめながら、その放送を聴いた。 だが今回は嫌悪感にプラスして、わずかながら朗報もあった。 ルイズは放送を聴いて、笑顔を浮かべる。 「あの女、死んでないんだ」 これで自らの手で殺すチャンスは残った。 もし、自分が手を掛ける前に死んだら。 張り合いが無くなってしまうような事態を回避し、むしろ気持ちよかった。 重大な情報かもしれないはずの『身動きの出来ない者』については、ルイズはどうでもよかった。 あの女は狡猾で強かったのだ。 身動きの取れない状態になるのは考えにくい。 どうせ、子供が怪我でもしたのだろう。 それに、サイトは自分の腕でしっかりと抱いている。 愛しいサイトが傍にいる以上に、重要なことなんて無かった。 「ねえサイト、サイトはあの女、どうして欲しい?私は爪を全部剥ぐつもりなんだけど、サイトは何して欲しいの?」 物言わぬ首に、無邪気に嬉々した笑顔で問いかける。 「…もう、どうして言わないの?…そっか、残酷なことは言いたくないんだ。サイトやさしいもんね」 「でもいいのよ、サイト、眼が痛かったんだよね。だから、まずは眼をつぶさないとね。それから爪を全部剥いで…最後に首撥ねてあげるね」 「だってサイト凄く痛かったんだもんね、私サイトの為ならいくらでも、何だって出来るんだよ」 ルイズは愛する男の首に話し続ける。 優しく、笑顔で。 「ねえサイト…愛してる」 ルイズはたまらなくなりキスをした。 体温は既に無くなり、冷え切った唇に。 強く濃密なキスを。 顔を上気させながら。 「サイト大好き、私の唇…美味しいよね」 ルイズは更に、貪るように唇を重ねる。 「サイト…サイト、サイトッ!」 ルイズはサイトの首を優しく、愛おしく抱きしめる。 「サイト…愛してる」 もう一度、愛の言葉を語りかける。 ルイズはサイトの首を胸に抱きながら、しばらく歩き続けた。 いろんなことを話し続けながら。 一方通行の会話も、ルイズには楽しかった。 二人だけの時間を惜しむように、ゆっくりと歩き続けた。 そして防波堤の前にたどり着く。 「…この先に、きっとあいつが…あの女が」 ルイズが先ほどの笑顔から、険しい表情に変わる。 愛しいサイトの首を左腕に抱えなおす。 優しく、慎重に。 そしてルイズは、右手に武器を握り締める。 「行くわよ、あの女を殺しに…サイト、今だけは、私を守ってね。終わったらすぐに、会いに行くから」 復讐の炎、更に強く、燃え上がる。 【H-2 防波堤手前・1日目 日中】 【ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール@ゼロの使い魔】 [状態] 健康/左手中指の爪剥離 [装備] 平賀才人の首、グラーフアイゼン(強力な爆発効果付きシュワルベフリーゲンを使用可能)@魔法少女リリカルなのは [道具] ヘルメット、支給品一式、平賀才人の左手 [思考・状況] 1.サイトと一緒に防波堤から遊園地に向かう。 2.サイトと一緒に朝倉涼子を探し出し、殺す。 3.2のために、サイトと一緒に朝倉涼子の情報を集める。 4.2と3の邪魔をする者は、躊躇無く殺す。ただし深追いはしない。 5.サイトと一緒に優勝して、ギガゾンビを殺す。 手段は問わない。 6.サイトに会いに行く。 時系列順で読む Back 第二回放送 Next さよならありがとう 投下順で読む Back 第二回放送 Next さよならありがとう 141 二人の少女 恐怖のノイズ/二人旅 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール 183 響け終焉の笛
https://w.atwiki.jp/sasurauyoudesu/pages/128.html
イカ娘 信頼度 +5 やる夫の配下として見ている。 チンク 信頼度 +4 やる夫の配下として見ている。もふもふしてくるのがくすぐったい。 フェイト・アーウェルンクス 友情度 +3 新しいやる夫の配下として見ている。 やらない子 信頼度 +8 今の群れでやる夫の次に偉い人と見てる。 高嶺清麿 信頼度 +7 今の群れで3番目に偉い人と見てる。 フェイト・テスタロッサ 信頼度 +7 清麿の配下として見ている。 射命丸文 信頼度 +7 清麿の配下として見ている。 長門有希 信頼度 +3 たまに同行する人。 朝倉涼子 信頼度 +6 頻繁に同行してくれる人。 霧雨魔理沙 信頼度 +2 たまに同行する人と見てる。 ジャギ 信頼度 +3 たまに同行する人と見てる。 巴マミ 信頼度 +4 幾度か同行してる人。 ドーラ・コイ・ホワイトドラゴン 信頼度 +5 イルククゥのリーダーとしてみている イルククゥ 信頼度 +5 飛竜友達。 カレン・オルテンシア 信頼度 +0 まだ見ぬ仲間。 丸井ひとは 信頼度 +15 育ての親として見てる。 丸井ふたば 信頼度 +10 丸井家という群れの仲間として見てる。 丸井みつば 信頼度 +1 丸井家という群れの下っ端と見ている。 御大将 信頼度 +15 丸井家という群れのリーダーとして見てる。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/2782.html
俺の名は谷口。探偵さ。泣く子も黙る自営業者だ。自営業! イエイ、自営業! ヘイ、カモッ! エイエイエイ! と、一人でテンション上げてなんだか分からないことを言ってみたとしても、どこの団体からも保障を受けることのできない一匹狼。それが俺、私立探偵さ! いかん。変な勢いでテンション上がった挙句、愚痴っぽくなってきた。俺らしくもない。 梅雨も上がってカラリと晴れた青空が頭上に広がる季節になりました。暑い。ああ、暑い。まるで空にぽっかり開いた天国への穴みたいな太陽が、しゅわしゅわと俺の体から水分を奪っていく。やめろよ、返せよ。なにすんだよ。 とにかく水分を補給しようと、俺は乾いたのどをゼーゼー言わせながら、近所のスーパーマーケットに入った。さすがにここは涼しいや。文明ばんざい。 とりあえず数日暮らすために必要な分の食料と、あと水分を購入した。スポーツドリンクだ。スポーツドリンクで水分と塩分を補給するんだ。 餌付けされた犬のような従順さでカウンターのねえちゃんに代金を支払うと、ケバい化粧のねえちゃんは薄っぺらいスベスベ手触りの紙を一枚くれた。これってひょっとしてラブレター? いやん。モテる男は辛いねえ。 しかし、よく見るとそれはくじ引きの券だった。なんでもこれを1枚持って店の外にある特設ステージに行くと、そこに備え付けられているガラガラ抽選器を一回だけガラガラする権利が与えられるらしい。 うっそ、マジで!? 俺あのガラガラマシーン大好きなのよ。玉が出てこなくてもいいから、一生グルグル回していたいくらい好きなんだ。そりゃもう、フェチかってくらいに。こいつはラッキーだぜ。 だからもしも外れ玉が出ても、全然ガッカリしたりはしないのさ。なんせ俺はガラガラするのが目的であの抽選器を回すわけであって、豪華景品がほしいからガラガラするんじゃないんだ。本当だぜ? 残念賞の赤の玉が出ようが、一等賞の金の色が出ようが、俺はこのレバーを無心で回せれば満足なのさ。 でもほら。せっかく回すわけだからさ、どうせなら赤の玉よりも金の玉が出た方がよくない? まあ、あくまでついでだけどね。 うおおぉぉぉ、出ろや金玉ッ!! 「お、お客さん、そんなに乱暴に回さないでください。ゆっくり回しても出ますから」 うるさい黙れ角刈り店員。俺は今、ここ数ヶ月間でもなかったほどに集中しているんだ! 最高にハイってやつさ! カラン、と音を立てて玉が転がり出た。これは… 「お、大当たり! 出ました金の玉! 一等賞です!」 俺の健闘をたたえるように受付の係員がベルを鳴らした。ふっ。見たか。これが、無心の勝利ってやつさ。 そんなわけで俺は2泊3日の、北高ヶ浜海岸の旅の目録を手に入れたのだった。 ここのところ不運つづきだったが、やはり人生谷ありゃ山あるさ。悪いことがあったら、今度はいいことがある。そういうもんなんだ。 パンフレットを見る限りでは、北高ヶ浜という海岸はとても美しい水平線が自慢の観光名所らしい。観光名所という場所は人が集まってさわがしいから俺は普段から敬遠しているが、たまにはこういう場所に行って羽を伸ばすのもいいかもしれない。 名所になるのも、なにか素晴らしく人を惹きつける根拠があってのことだろうし。面白そうじゃん。ここのところ本業もヒマを持て余していたところだし。 しかし、ただ一つ。考えねばならない懸案事項があった。 『豪華・北高ヶ浜海岸ご招待! ペアチケット』 そう。これはペアチケット。つまり、2人用の旅行券なのだ。1人でも行けないことはないと思うが、せっかくのペアチケットなんだから誰かと2人で行きたいね。 いろいろと考えた結果、まず頭に浮かんだのは朝倉涼子だった。理由は簡単だ。「涼子」と「旅行」が似ていたからだ。ちょっとした小粋なパーティージョークっぽくね? 突然のひらめきに俺は感動したね。すばらしいじゃないか。朝倉涼子とペアで観光名所へ旅行できるなんて。しかも今は梅雨のあがった夏まっさかり。そして海辺。何がすばらしいのか、分かるよな? 俺は早速、自分の脳細胞に賞賛の言葉をあたえつつ朝倉涼子の携帯にコールした。前に彼女の依頼を受けた時に番号を聞いていたのさ。トゥルルル、トゥルルル、と耳に心地よいコール音が流れ、朝倉涼子が電話に出た。 そこで焦っちゃ元も子もない。俺は冷静に、今日も暑いね、日本の政治も選挙を前に白熱しているようだね、白熱していると言えば今日も夏らしい暑さだね、 やっぱこんな日は海に行きたいよね、と巧みに話題を転がしつつ、最後に朝倉涼子に本題を切り出した。俺の巧妙な話術で彼女もたちまちカモナマイハウス! 「うん、それ無理」 ごめんねまた今度の機会にでも、と言って朝倉涼子は電話を切った。 仕方ない。うん。ちょうどその日は外せない仕事があるらしいのだ。仕事じゃしょうがないよね。そもそも、学生ならともかく社会人が2泊3日の旅行になんて、計画もなしに突然行けるわけがないし。だからこの結果も、いたしかたないことなのだ。 はあ。どうしようかな。なんかいきなりつまづいてやる気なくしちゃった。萎えたよ。国木田あたりなら誘えば即OKしそうだけど、男と二人で観光名所に泊まりで行くというのも悲しすぎる。 本当にどうしよう。この券、金券ショップにでも売り飛ばそうかな。 「………おじゃまします」 そうだ。例のセキュリティ社会の権化みたいなマンションに住んでるバカップル韓国人男に売り飛ばそうかな。やつは借金がいきなりチャラになったことで、にわか小金持ちになったみたいだし。頼んだらこのペア券、実費の8割くらいの値段で買ってくれるかもしれない。 コンビニで韓国直産キムチを買ってきて、高そうな容器に入れ替えて最高級キムチだと偽りプレゼントしたら、9割超の値段でこの券を買ってくれるかもしれないな。おお、それいいじゃん、俺って頭いい! これは良い案だ! 「………もしもし?」 それにあいつが旅行に行けばその間、やつは探偵業を休業だ。その間に、やつに不当に奪われた客がまた俺の元にやってくるかもしれない! ちょっと待て。よく考えたら、あいつまだ探偵やってんの? 俺がずっと前からここで探偵やってるって知りながら、まだしつこく探偵やってんの? これって軽く営業妨害じゃない? んだよ! なんなのあいつ!? 空気読めよキョン! なに恩を仇で返すようなマネしちゃってるの? 朝比奈さんまで騙くらかしてさ。かわいい妹までいるしさ。その上、金持ちかよ? 敵だよ、世の男全員の敵だよ。 借金にまみれて蟹工船にでも乗ってろよ。マジで消えてくんないかな。マジで。 この券をタダでやるから、1時間呼吸運動を止めてくれっていったら止めてくれるかな。無理かな、やっぱ。 「………谷口さん?」 ぅお!? ビ、ビックリした! 誰だ俺の背後でささやくのは!? S子か!? S子なのか!? 「………ノックしても返事がないから上がらせてもらったけど、お邪魔だった?」 ああ、びっくらこいた。長門有希じゃないか。突然現れるんじゃない。ノックくらいしろよ。 「………ノックはした。あなたが邪悪な妄想にふけっていたから、気づかなかっただけ」 邪悪とは失礼な。 しかし、久しぶりだな。1ヶ月以上会ってなかったんじゃないか? お前、アメリカに行ってたんだっけ? 「………そう。アメリカの各地を転々としてきた。5日前まではカリフォルニアのデスバレーにいた。気温は摂氏55度を超えていた。死ぬかと思った」 夏に行くなよ。 「………全長225kmの道のりは苦難の旅路だった。行けども行けども、果ては見えない。車窓にはずっと同じような景色がつづき、まるで自分が延々と同じ場所を走りつづけているかのような錯覚さえも覚えた。 しかし勇壮で力強いデスバレーの大地は、たくさんの感動を私に与えてくれた」 それはいい経験をしたな。死の谷を横断するなんて、なかなか体験できるもんじゃないぜ? 「………正直いうと、5分で飽きたけど」 ……そうか。まあ、実際そんなもんかもしれないな。 「………その券、どうしたの?」 これ? ああ。近所の福引で当てたんだよ。でもペアチケットでね。一緒に行く相手もいなかったから、売り飛ばそうと思ってたんだ。 「………こっちの本は?」 それはこの旅行券についてきたパンフレットだよ。普通に本屋で売ってる観光雑誌だけどね。 「………待ち合わせは、どこにする?」 は? 「………私の予定は空いている。2泊3日といわず、10日でも20日でも空いている」 ……お前、行きたいのか? でもダメだぜ。俺はこいつを売って生活費の足しにするって決めたんだ。男の決意はデスバレーの岩塩よりも固いんだぜ。 「………いきたいな」 ダメだって。ガキにビーチサイドなんて10年早い。市営プールにでも行ってなさい。 「………J9って知ってるかい。昔、太陽系で粋にあばれまわってたって言うぜ」 「………今も世ん中荒れ放題。ボヤボヤしてると、後ろからバッサリだい。どっちもどっちも、どっちもどっちも…」 う、やばい。こいつが宇宙とかSFとかの話を始めたら、他人の話を聞かず自己完結し始めるんだ… 「………行きたい、行きたい、行きたい生きたい行きたい」 ああ、うるさい! 低音のハスキーボイスで駄々こねるな! 「………久しぶりに行きたい。ジャパンビーチ」 なんか腹たつな、ジャパンビーチって言い方。アメリカ帰りだからって、俺を高いところから見てない? 「………つれてってくれる?」 ……わかったよ。ったく。しゃあない。ただし、俺の問いに答えられたらな。 3分間だけ待ってやる! 「………40秒で支度しな」 合格だ。これからは俺のことを兄貴と呼ぶんだぞ。 「………ありがとう、兄貴」 そんなわけで、俺たちは北高ヶ浜のビーチにやってきた。 いいか、長門。夏の海は危険がいっぱいだ。おっぱいもいっぱいだが、危険もいっぱいだ。俺の作った旅のしおりに従い、安全にバカンスを過ごすのだぞ。 「………わかった、兄貴。ひとまず焼きそば買って」 お前な。俺よりも金持ってるくせして、なぜ俺にたかる。逆じゃない? 舎弟が兄貴分に物を献上するのがスジってもんじゃない? 「………わかった。じゃあ、イカ焼きを買って来る。ゲソでいいよね」 おい、なんで一気に欲望のランクを下げたんだ。そんなにおごるのは嫌か? 俺はコーラを飲みながら砂浜に敷いたシートの上に腰を下ろし、長門の帰りを待っていた。 目の前にはパラダイスが広がっている。色とりどりの水着に身をつつんだヴィーナスたちが、そこかしこをしゃなりしゃなりと歩いたり泳いだりしている。実に良い目の保養である。観光名所がこれほどにまで素晴らしいものであったとは。 しかしよく考えると俺は今、コブつきなんだった。戸籍上のつながりはないが、立場的に考えても俺が保護者で長門が子供。 ナンパなどというものをしてみたい気持ちもあるのだが、子連れでナンパなんてできるはずもない。海辺で拝一刀が、「そこな女人。拙者とともに、冥府魔道の道に堕ちてみぬか?」と女中をくどいたところで、乳母車に乗った大五郎が「ちゃん!」って言ったらナンパなんて成立しないだろ? そんな感じだ。子連れ狼も楽じゃない。 「谷口? やっぱり。谷口じゃないか!」 絵に描いた餅的な海辺の美女たちの四肢に目を向け、モンスターペアレンツ化してやろうかと画策していると、俺の肩を叩くヤツがいる。こんなところに知り合いなんていないぜ。一体誰だ。 振り返ると、そこにはキムチのパックを片手に持った商売敵、キョンが立っていた。 「お前も北高ヶ浜に来てたのか。奇遇だな」 げ、キョン!? なんでお前がここに!? 「クロスワードの雑誌に投稿したら、この北高ヶ浜へのペア招待券が当たったんだ。いやあ、本当にラッキーだったよ」 ああ、なんてこったい。最高の夏休みになるかと思いきや、こんなところにまで来て会いたくもない人物とテキメンに再会しちまうなんて。 明朗快活にハッハッハと笑い、キョンは割り箸でキムチを食べながら俺の横に腰を下ろした。なんで浜辺まできて素でキムチ食ってんだよ。 「キョンくん、ジュース買ってきたよ。あれ、谷口くんじゃない。こないだはどうも」 こんにちは、今日も良い日和ですね。それにしてもまぶしいあなたの水着姿。お会いできて光栄です、朝比奈さん。 そうか。キョンのヤツ、雑誌で当てたペア招待券で朝比奈さんとここに来たのか。なんて羨ましいんだ。これほどまぶしい朝比奈さんを独り占めして海水浴なんて。殺意すらわいてくる。 「へえ、じゃあ谷口くんもペア券が当たってここに来たんだ。偶然ね」 そうなんスよ、朝比奈さん。できればあなたとだけお会いしたかった。 「………ただいま兄貴」 そこへゲソ焼きを2本手にした長門が帰ってきた。 特に悪気があったわけじゃないが、俺は長門と朝比奈さんを見比べてみた。たとえるならば、朝比奈さんはよく育った松だ。くびれがあり、幹にふくらみがある。出るべきところは出て、ひっこむべきところはひっこんでいる、見れば見るほど味のある最高級の盆栽ってところだな。一方長門は、これはもうどう善意に見積もっても、杉だ。出るとかひっこむとかいう概念など一切無い、ただひたすらまっすぐに上へ上へと伸び続ける杉の木だ。凹凸なんてありゃしない。見たところで何の味もない。潔いという点では評価もできるが。 まあ要するに、一言で言うならばグラマーと幼児体型ということだ。 「その子、谷口の知り合いか?」 違う。舎弟だ。 ~休暇探偵、谷口② へつづく~
https://w.atwiki.jp/unkmrtskg/pages/66.html
ミスったので消してください( A`)